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 潰瘍性大腸炎とは?

 現在まで、明らかな原因は不明で、免疫学的機存か心理学的要因の関与が考えられているが、最近、細菌による感染症との考え方もあります。
主として大腸の粘膜などの表層部が慢性炎症におかされ、直腸を中心に大腸全体に炎症が広がる可能性のある病気です。10-20才台で発症することが多いのですが、小児や50才以上の年齢にもみられます。症状は一言であらわすと「粘血便」といい「白いフワフワした鼻水のような粘液」の混じった「血まじりの便」がみられます。下痢で便回数が頻繁になり、重症化すると腹痛・発熱もみられます。
診断は難かしく、何か1つの検査をすればそれで診断がつくものではなく、症状と大腸内視鏡検査、大腸組織の顕微鏡による病理検査等とその経過をあわせて診断してゆきます。
治療は内科的治療が原則となり、@サラゾピリン(ペンタサ)、Aステロイドホルモン(プレドニン)、B免疫抑制剤などが用いられます。症状が重症化した時は、入院の上、絶食、点滴(高カロリー輸液)により腸管の安静をはかります。さらに、新しい治療法としては、腎透析のような装置を用いて血液を経過する白血球(顆粒球)除去療法が行われるようになりました。重症化して内科治療ではよくならないもの、大出血、穿孔、狭窄などを生じた場合か、大腸癌の発生がみられたものなどに対して外科治療(手術)が行われます。手術の内容は、大腸全体を切除することが原則であり、肛門の奥ギリギリで小腸を袋状にしたものを吻合(縫い合わせる)します。当院で手術を行っています。手術治療は根治的ですが、下痢した時など排便コントロールがつきにくいこともあります。