大腸・肛門病の知識 痔プロ.com
Knowledge of Colorectal Disease
STEP2
大腸憩室
大腸憩室

大腸憩室は頻度の高い疾患であり、アメリカ人では60歳以下の50%に、80歳以下ではほぼ全員に認められます。そのうちごく一部の人に症状が現われ、手術を要するのはさらに少数です。

大腸憩室
憩室炎とはどんな病気ですか?

憩室とは大腸の壁の弱いところにできるポケットまたは袋のことをいいます。多くはS状結腸や左側結腸にできますが、大腸のあらゆる部位にできることもあります。憩室炎とは憩室が炎症を起こしたり、穿孔(腸管に穴があくこと)が起こった状態のことをいいます。
どんな症状が起こりますか?

主な症状としては、腹痛(多くは左下腹に起こる)、下痢、仙痛、排便習慣の変化などがあげられます。まれに多量の出血が起こることもあります。これらの症状は憩室を有する人の一部に起こり、他の腸の病気(過敏性腸症候群など)と区別することが難しいことがあります。
憩室炎とは、憩室が炎症や細菌感染を起こした状態のことをいいます。疼痛、悪寒、発熱、排便習慣の変化といった症状が起こります。重篤な例ではおなかの中に感染が起こったり、膀胱および膣へ穿孔を起こしたり、腸管の壁が破裂したりします。この場合緊急手術が必要となります。
憩室の原因は?

繊維の少ない食事を長年摂取しつづけると、腸管内の圧が高くなり、その結果憩室を生じます。
どのように治療するのですか?

症状が軽度であれば、食事療法や薬物療法を行います。この方法で疼痛をコントロールし、正しい排便習慣に戻します。繊維の多い食事(穀類、マメ類、野菜類など)の摂取量を増やし、繊維の少ない食物の摂取を控えることで腸管の圧が下がり、症状が起こりにくくなります。
憩室炎が起こった場合には、さらに強力な治療が必要となります。軽度の炎症の場合には外来で治療することもありますが、医師の判断が必要です。通常は抗生物質を服用し、食事を制限することで治療を行います。場合によっては緩下剤を使用することもあります。重症例では入院を要し、禁食として抗生物質の点滴を行います。ほとんどの憩室炎はこれらの方法で対処可能です。
どのような場合に手術が必要になるのですか?

症状を繰り返す場合、合併症が起こった場合、薬物治療に反応しない重症例などが手術の適応となります。
手術では、腸の一部(左側結腸またはS状結腸に多い)を切除し、腸管をつなぎ合わせて再建します。手術を行えば完全に治すことができますが、腸の機能が正常に戻るまで通常1〜3週を要します。
何科の医師が治療を行うのですか?

大腸肛門外科医とは、大腸肛門の疾患を外科的または内科的に治療するエキスパートです。大腸肛門外科医は一般外科の修練を積んだ後に、大腸肛門疾患を治療するためのさらなる修練を行っています。大腸肛門外科医は良性および悪性疾患の治療を行い、検査を施行し、必要ならば手術を行うことができます。
★出典:ASCRS
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