■寺に入らないと治らない?痛みのため神仏に頼る?寺での修行は冷たいところに座るので?

やまいだれに寺というとあの「お寺」に関係するものと想像してしまいます。しかし、お寺とは関係がないようです。中国に仏教が伝来する前からこの「痔」は使われていたとのことです。
角川「大字源」によると、「寺」という文字は、つかさ、役所で西域から来た僧侶に役所を住居として与えたところから「てら」の意に用いるとあります。「痔」は、意符のやまいと、音符の寺(シ→ジ→チ→ヂ(尻のあなの意=司(シ))から成り、しりの穴の病気の意とあります。
このような説もあります。
『「痔」とい文字は、「そば立つ、じっととどまる、峠」の意から由来し、佛教の寺院などとは無関係である。この文字は仏教伝来以前の春秋戦国時代にも存在していたという。そしてはじめは「痔」とは各種の突出した病変を包含していたが、宋時代頃から肛門のものに限られるようになったとのことである。』

(「肛門疾患の知識」から土屋周二「Proctologyの歴史」)