■この神は、痔の神として日本で最も多くの信仰を集めていました。
秋山自雲(しゅうざんじうん)は、痔の神様として、東京、小田原、京都、大阪、兵庫、岡山、秋田など主に各地の日蓮宗のお寺に祀られています。痔の神様、仏様はいくつか存在しますが、最も多くの信仰を集めたと思われます。
江戸時代の随筆である「耳袋」、「遊歴雑記」、また、「東都歳時記」、「江戸神仏願掛重宝記」、明治の「土俗談語」にもこの痔の神秋山自雲の記載があります。また、江戸川柳にも「痔の神」として登場します。
この秋山自雲は、岡田孫右衛門の法名で、秋山自雲居士、秋山自雲霊神、秋山自雲功雄霊神とも称されています。生まれは、摂津国川辺郡小浜村(一説には安倉村)、姓は狭間、通称は善兵衛でした。江戸霊厳島の酒問屋岡田孫左衛門のところに奉公に出、精勤な働きぶりを見込まれて岡田家を継ぎ、岡田孫右衛門と改めました。38歳のとき悪質な痔疾に罹り、様々な治療をしたが効果なく、ついに髪をおろして浅草山谷の本性寺の題目堂にこもり、法華経信仰による病気祈願に努めたが全治せず、7年間苦しんで1744年、「自分の死後、痔病に苦しむ人を救いたい」との誓願を発し、瞑目しました。享年45歳でした。
はじめ浅草山谷の本性寺に祀られましたが、摂津国小浜村本妙寺、京都東山東漸寺に分祀されました。以後、各地に祀られたようです。また、天保2年、尾州侯が痔のため祈願したところ平癒したため、神祇官白川家から功雄の尊称を賜わりました。
現在、秋山自雲は、京都に9か所祀られているのをはじめとして、関西を中心に全国各地に祀られています。
ちなみに、秋山自雲は、「あきやま」と表記されることもありますが、正しくは、「しゅうざん」のようです。